前回(公務員の友人にiDeCo(個人型確定拠出年金)を説明する①)の公務員の友人への説明内容を自分なりにまとめてみます。
目次
iDeCo(個人型確定拠出年金)の概要
多くの民間サラリーマンであれば、厚生年金(2階)を受給できる人でしょうし、福利厚生の充実しているような中堅以上の企業であれば企業年金(3階)の受給も期待できるでしょう。
個人型確定拠出年金は、国民年金以外の年金制度が充実していない方(特に自営業者)向けに整備されてきた制度といえます。それは、下記の拠出上限額からも明らかです。
自営業者 | 月68,000円 |
企業年金未実施の会社員 | 月23,000円 |
企業型DCに加入している会社員 | 月20,000円 |
確定給付企業年金等に加入している会社員 | 月12,000円 |
専業主婦(主夫) | 月23,000円 |
公務員 | 月12,000円 |
加入者急増の背景
確定拠出年金、個人型DCは2001年にスタートし、2017年2月時点でiDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者は約38万人しかおりませんが、2017年2月単月での増加者数は約4.9万人と急激に伸びてきております。
これは2017年1月より実施された法改正により、公務員440万人を含む約2600万人が新たに加入できるようになりました。
加入者急増の理由は、利用できる方の範囲が大幅に拡がったこと、特にお金の動きに聡い公務員の方が多いのでは?と個人的には思っております。
特にお金にかかわるような機関(財務省、国税庁、税務署など)に勤務されている方が、この節税メリット見逃すはずはありません。
公務員向け、iDeCo(個人型確定拠出年金)説明内容のまとめ
さて、ここから友人が最も聞きたい内容をまとめます。
iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリット
3つの税制優遇メリットが受けられることです。
①掛金が、全額所得控除される。
毎月1万2千円ずつ掛金を拠出した場合、年間28,800円の節税となる。45歳から60歳まで15年拠出すると仮定すると、節税効果は432,000円
※年収を500万円、所得税と住民税合わせて税率20%で計算
②運用益が非課税
通常、金融商品の運用益には約20%の税金がかかるが、iDeCo(個人型確定拠出年金)の運用益は非課税になる。
③受給時にも所得控除が受けられる。
iDeCo(個人型確定拠出年金)老齢給付金を一時金として受け取る場合は「退職所得控除」を、年金として受け取る場合には「公的年金等控除」を受けることができます。
iDeCo(個人型確定拠出年金)のデメリット
①60歳までは解約(引き出し)できない
年金ですので、我慢するしかないですね。
②利用には手数料がかかる
手数料は少額の掛金を拠出したいる方、運用額が小さい人にとっては大きな問題となります。なるべく手数料の安い金融機関で始めることが大事かと思います。
・SBI証券
・楽天証券
あたりがおすすめですね。
※2018/01/29追記
スルガ銀行は、手数料0円ではなくなったため、削除いたしました。
③特別法人税という時限爆弾
特別法人税は、企業年金(厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金)の積立金(拠出金+運用益)に対して、年率1.173%(国税1%、地方税0.173%)を課税するものです。
バブル崩壊により日本経済が悪化、企業年金の運用環境が厳しくなったため、1999年から課税凍結され現在に至ります。
細かい計算は省きますが、仮に特別法人税が課税されたとすると、受給額が20%も削減される試算になります
しかしながら、2017年1月からの法改正の付帯決議として、特別法人税「凍結」から「廃止」へ検討すすこととと記載があり、今後廃止の方向へ進んでくれることを期待しております。
以上になります。
まとめ
少々時間はかかりましたが、スッキリまとめることができました。
友人にiDeCo(個人型確定拠出年金)の説明をすると、私の拠出額と、運用益を聞かれることと思いいますが、
そこはうまくお茶を濁そうと思います。