こんにちは、節税サラリーマンです。
いきなりですが、節税サラリーマンは数字に強いです。
とはいえ、経理や企画の部署にいたことは無く、IT系営業ばかり長期間経験しております。でも、数字に強いと自信を持っています。
ちょっと変わったIT系営業職ですので、今回、そのあたりをご紹介させていただければと思います。
数字に強くなったきっかけ
とあるきっかけ(後述します)から、有価証券報告書をやたらと読み込むようになりました。
有価証券報告書を一言で言うと、上場企業が提出する決算資料のひとつで、情報が最も豊富な資料です。
有価証券報告書は、金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。
引用元:有価証券報告書とは
ハード系メーカーに勤務時代、家電量販店を中心に担当していました。そのうち1社(以降、A社とします)とは、会社同士の関係性が深く、その家電量販店内の自社シェアが非常に高い状態で私が引き継ぎました。
勤務していたハード系メーカーは、製品競争力が高く、日本国内の市場シェア率35%でしたが、A社内では約70%のシェアを握っていました。
営業予算は昨年対比115%程度で組まれてました。
予算達成を考えた場合、一番簡単なのはA社内でのシェアを81%に上げることですが、全国平均の2倍以上のシェアを獲得することは普通に考えて不可能だと思います
そのため、現実的な落としどころとしては、A社内のシェアを77%まで上げる行為と、A社の全体売上を105%まで上げる行為とをバランスよく行う必要があります。
これは尋常な手段では難しく、あらゆる手を尽くす過程で、有価証券報告書を読み込むようになりました。
有価証券報告書には、会社の事業の方向性や、課題などが列挙されていますので、その方向性に合わせた提案を行って数字を稼ごうと思ったわけです。
今風に言いますと、人工知能への投資というキーワードがあれば、高速なワークステーションや、クラウド基盤を提案するといったところでしょうか。
結果の営業成績ですが、A社の売り上げは横ばい、シェアは76%まで上げることができました。しかしながら、予算未達成でボーナス査定はマイナスでした。
最近、有価証券報告書も書き方を大分変えてきて、面白味がなくなってきてます。
かつては、取締役の学歴(最近は職歴のみが多いです。)や、取締役がどのくらい収入を得ているか(最近は勘定科目で分かりづらくしています)がすぐわかる上、社員の平均年収と平均年齢の記載がありました。
機会があったら読んでみると面白いと思います。
更に数字に強くなる
その後、ソフトウェアメーカ(財務会計系ERP)へ転職しました。
それまで、情報処理技術者試験などで、さらっと見たことがあるくらいの簿記を最低限覚える必要が生じました。日商簿記2級程度の知識が必要です。
製品のデモを行うにあたり、簿記や、税務の知識がないと何もできないだけではなく、先輩社員が何を話しているのかも全く理解できませんでした。
仕事もかなりの激務で、8時半~22時が勤務時間、システムの操作練習は7時~8時、週に1~2日は家に帰れず、ネットカフェで寝てました。
当時はネットカフェ難民という言葉もありませんでしたね。
入社から約半年かけて、簿記の知識と、システム操作を覚えて、やっと営業のスタートラインに立ちました。ここからは、自分の強みを生かしたセールスストーリーを組み立て、活用する段階です。
詰め込み研修
そんなころ、中途入社社員向けの集合研修に呼ばれました。直近半年以内に入社した社員を研修所に集め、20日ほどかけて広範囲、基礎的な知識教育を行います
カリキュラムは仕事同様の激務で、8時半~21時が通常の研修時間です。
簿記2級レベルまでの商業簿記、税務の基礎知識、企業財務分析、ネットワーク・ITの基礎知識、システムの操作などが、怒涛のように押し寄せてきます。
更にすべてのカリキュラムで習熟度テストが行われ、得点が集計され、研修参加者でランキングされます。
また、全体を通じたテストが最終日近くに行われ、基準点に到達しない社員は合格するまで再テストが続きます。
この中で、抜群に節税サラリーマンの評価が高かったのが、企業財務分析です。財務諸表を基にその会社の問題点、強みを探るといった内容です。
先ほど記載の通り、有価証券報告書を読み込んでいましたので、どこに着眼すればよいかを経験則によって理解しておりました。
講師の公認会計士の先生から、「指摘するところがない。」とのお褒めの言葉をいただき、この領域に相当強いということの自信を手にしました。
節税サラリーマンの財務分析
私の得意な企業財務分析は、よくある財務分析指標作成(数字を当てはめて、結果値としてROAやROEをはじき出す作業)ではありません。
財務諸表の数字から、お金の流れを理解し、その企業の営業上の特徴をつまびらかに説明できることです。
少々説明しづらいのですが、その特徴から、どのような状況になると、企業の財務基盤の安定性が増すのか?また、どのような状況になると、企業運営が厳しくなるのかを数字の裏付けをもって説明できます。
少し前のドラマ”半沢直樹”第3話をヨメさんとみていたところ、”裁量臨店”で融資先の財務状況を厳しく詰問するシーンがありました。ヨメさんは「業績が悪いと厳しいよね~。」とつぶやきました。
私は、「財務なんて叩けば埃がでるよ。予定より売上が上がって利益が増えれば、効率的に投資していないと言われる」と説明しましたが、ヨメさんは理解できないような顔をしてました。
その後、現在の勤務先に転職しましたが、前職の知識を活用したく、また数字に強いことを客観的に証明するため簿記2級を取得しました。
また、安定した給料から手取りを少しでも多くしたく、節税、投資に関して勉強、実践し、数字に関する知識と経験を積み上げて、「数字に強い営業マン」になった次第です。