節税サラリーマンには公務員の友人がおります。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の情報提供をしたり、お返しにビールをおごってもらうというような関係性です。
今回は、ろうきんのチラシが事務所内のおかれており、友人が見たところ、ファンドの手数料がめちゃくちゃ高かったので、面白ネタとして情報提供いただきました。
節税サラリーマンが内容を確認したところ、これはちょっと面白いなと思いましたので、今回紹介させていただこうと思いました。
目次
■ろうきんのiDeCo(個人型確定拠出年金)プラン
●元本確保型(※)
1年もの、5年もの、10年ものの3種類がそろっている。
※の補足
元本確保を確実に約束している訳ではありません。
●インデックスファンド
目標とする指標をもち、その指標と連動した成果を目指します。
国内市場:債券、株式
海外市場:債券、株式
の4種類のみ、非常にシンプルです。
●アクティブファンド
インデックスファンドを超える成果を目指します。
なし
●バランス型
1年もの、3年もの、5年ものの3種類がそろっている。
■商品ランナップを見ての感想
●元本確保型
元本確保型に定期預金があるのは一般的ですが、
期間によって3種類も用意されているのは、
他の金融機関のプランで見た記憶がありません。
●インデックスファンド
シンプルといえば聞こえが良いですが、
同じ領域に選択肢がないと、適切な商品選択は難しい気がします。
●アクティブファンド
ない、、、
●バランス型
リスクによって分けるパターン(30、50、70など)が一般的です。
ろうきんプランでは株式割合にて、リスク判断しているようです。
■手数料
●インデックスファンド
これはひどい、まともなのは外国株式インデックスファンドくらいで、それ以外のファンドは見たことがないくらい
高い信託報酬(手数料)設定です。
アクティブファンドの信託報酬(手数料)として考えたらこんなものかもしれませんが、世界的的に金利低下が進んでおりますので、債券に投資したら信託報酬分を回収することすら難しいかもしれません。
●バランス型
あれ?。。。お安いです。バランス型で0.3%程度のの信託報酬(手数料)は初めて見たかも知れません、
一般的なバランス型ファンドであれば、信託報酬(手数料)はだいたい0.4%~0.6%くらいがよくある数値だと思います。
インデックスファンドより高く、アクティブファンドより安くなる設定です。
バランス型は、インデックスファンドへ分けて投資する自信のない方向けに用意されている商品ですから、そのような手数料設定にして、金融機関の取り分を増やしていると思われます。
■まとめ
ラインナップと、信託報酬の一覧を見ての感想ですが、これはこれで、すばらしい戦略に基づいて作られたプランだと関心いたしました。
ろうきんに口座を持つくらいの方ですので、都市部であれば公務員の方が中心でしょう。
※農村部に関して全く知識がなく申し訳ありません。
公務員の方であれば、直接的にお金にかかわる部署の方は少数です。売上だの、利益だの、経費の数字についてうるさく言われる機会も少ないでしょう。そうなりますと、一般的なサラリーマンと比べると数字に弱いかもしれません。
数字に強い方は自分で調べて、iDeCo(個人型確定拠出年金)の口座も作ると思います。でも、ろうきんに口座を作る方はそうではないと思います。数字にかかわることは少なく、コツコツ仕事に取り組む方が多いのではないでしょうか?
そうなると、iDeCo(個人型確定拠出年金)に口座を作ったら、どの金融商品を選ぶかと考えた場合、おそらくは定期預金中心、ちょっと冒険してバランス型になるかと思います。
そういった予測の元、定期預金に複数(期間の違い)のプラン、バランス型には低い信託報酬(手数料)のプランを用意するなど、自行のおかれている立場と、顧客目線の運営が見て取れます。
いかかがだったでしょうか?
今回の調査では、なぜかほっこりしてしまう自分がいました。
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、現在、大量の新規契約者が見込めることから、金融機関が前のめりで売り込んでいると以前書きました。
顧客獲得競争の一面がありながら、加入してくれた顧客に向けて、最適な商品ラインナップをそろえている点、ろうきんの戦略に感心した節税サラリーマンでした。