前回、iDeCo(個人型確定拠出年金)は一般的に販売されている投資信託と比べて、手数料が安いとの記事を書かせていただきました。
今回は逆のパターンで、一般的な投資信託では明示されておりますが、iDeCo(個人型確定拠出年金)では、見えない手数料がかかっているという内容です。
スイッチングとは?
iDeCo(個人型確定拠出年金)へ毎月の拠出、運用を続けると、下記のような手続きを毎月行うことになります。
毎月一定額が口座から引き落とされ、あらかじめ指示した割合(配分)で金融商品を購入していきます。節税サラリーマンの場合、毎月23,000円が引き落とされ、外国株式インデックスファンドを購入しております。
その時々によって状況によって、保有している投資信託を解約して、別の投資信託を購入することを「スイッチング」と呼びます。
販売手数料がかからないは嘘?
iDeCo(個人型確定拠出年金)で投資信託を購入する場合、原則的には手数料はかかりません。
しかしながら、解約(スイッチング)時に、「信託財産留保額」と呼ばれるコストが差し引かれる商品があります。
これは、解約する人が「評価額すべて」を持ったまま解約可能となりますと、その解約(売却)手数料を負担するのは、残った(保有し続ける)人たちということになります。
よって、「信託財産留保額」は解約して出て行く人から、残る人に対して支払われるコストとも言い換えることができます。
解約する人にとってはデメリットとなりますが、残る人にはメリットとなります。
節税サラリーマンが、iDeCo(個人型確定拠出年金)では、投資先のファンドを絞って(海外株式インデックスファンド一択)で、ご提案している理由のひとつでもあります。
拠出を一時的にやめるとき
失業や、家庭の経済状況により、毎月拠出していた金額の減額では収まらず、拠出が困難になった場合、一般的な投資信託の場合、売却することが可能です。
しかしながら、iDeCo(個人型確定拠出年金)では、「年金」の性質上、途中でやめる(※)ことはできません。
※の補足
一時脱退金を受け取る条件を満たしている場合、脱退は可能です。
そういった場合、「加入者資格喪失届」を提出することで、拠出を一時的に停止することが可能となります。
拠出を停止しますと「運用指図者」となります。
「運用指図者」は新たな拠出はできないものの、既に拠出した資産の運用指図を行うことが可能で、拠出済みの年金資産が失われることはありません。
ただし、「運用指図者」となった場合も、手数料を金融機関に支払う必要があり、この点注意が必要です。
また、自身の経済状況が好転し、毎月の拠出を再開する場合、改めて加入申出の手続きが必要になる点はご認識お願いいたします。
いかがだったでしょうか?
iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリットばかりお伝えするのはフェアではないと思い、今回の記事を書かせていただきました。
金融機関が提供しているWEB等の案内では、このような情報な欠落している場合が多いので、ご参考になれば幸いです。