当ブログでは、時折インフレをキーワードとして使用しておりますが、インフレを正しく理解することは重要だと思いますので、今回ご説明させていただきます。
■インフレとは?
インフレとはインフレーションの略で、
物価水準が上昇することです。
主に需要が供給を大幅に上回ることで発生します。
需要が供給を上回る状況を簡単に理解いただくには、
任天堂スイッチを考えていただけると
理解が早いかとおもいます。
ご存知の通り、2017/9現在、
任天堂スイッチの販売が行われるとなると
WEBであれば一瞬で売り切れる、
抽選販売となると長蛇の列が一般的です。
消費者の需要に、任天堂の供給が
追い付かない状況になっていますので、
いわゆる「転売屋」が一般的な小売価格よりも
高額で販売していることを目にするでしょう。
物価水準の上昇は、貨幣価値の低下を意味します。
つまりインフレ前に1万円で買えたものは、
インフレ後は1万円では買えなくなります。
インフレが持続する環境では、
貯金しているとその貯金額が
目減りしていくことになるので、
人々に貯蓄よりも消費や投資を促します。
ただしインフレの速度があまりにも速いと、
ハイパーインフレという
物価水準を制御できない状態になります。
このような状態になると、消費や投資は減退し、
経済は大混乱に陥ります。
中学校や、高校の社会科の授業で、
第一次世界大戦終了後の
ドイツのハイパーインフレが紹介され、
大量に山積みされた紙幣や、
お金をリヤカーで運ぶ写真等を
見たことがあるかもしれません。
最終的にドイツのハイパーインフレは384億倍に達します。
学校の授業でインフレの状況下では
貨幣価値が下がるとの説明が行われると思います、
もちろんこれは正しいのですが、
資産運用と関連して考えると片手落ちの印象は拭えません。
■日本はインフレターゲットを導入
日本の財政が大変な状況にあることは
聞いたことがあるかと思います。
返済できるのか疑問に感じるほどの借金ですが、
こちらを返済するために、
日本ではインフレターゲットを導入いたしました。
ただし、このことはおおっぴらに喧伝されておりません。
日本政府が公式に発表している
インフレターゲット設定理由は、
「健全な経済成長のため」です。
緩やかなインフレ傾向は、景気刺激策となり得る、
というのが「インフレターゲット」を
推進する人々の意見です。
アベノミクスでは、「2%のインフレ目標」を掲げ、
「無制限の量的緩和(通貨供給量の拡大)」を続けており、
第1の矢(大胆な金融政策)は成功しているように
見えますますが、第2の矢(機動的な財政政策)から
第3の矢(民間投資を喚起する成長戦略)のあたりで
ちょっと足踏みしている印象です。
■まとめ
インフレの状況下では、貨幣価値が下がることと同時に、
日本の現在の状況では、
異次元の規制緩和を合わせて考える必要があります。
この場合、金利の上昇あまり期待できないと思われます。
次回はこのあたり、ご説明させていいただければと思います