iDeCo(個人型確定拠出年金)は、税制上明らかなメリットを与えられており、拠出した全額が、課税所得から控除される仕組みとなります。
例として、年収500万円の給与所得者(サラリーマン)が、毎月23,000円(年間276,000円)拠出した場合、
節税効果は55,200円が概算となります。細を知りたい場合は、こちらのリンクご参照ください。
今回は、iDeCoを最大限活用するためのポイントをご案内いたします。
利用可能な最大限の金額で利用する
上記で述べたとおり、節税効果が非常に高い制度ですので、可能な限り大きな金額で運用したいものです。
しかしながら、普段の生活を我慢し、余剰資金のすべてを拠出しまうのは得策ではありません。
短期で必要な資金や今後必要になる教育資金等は銀行預金等で確保し、その上での余剰資金内で、可能な範囲で最大限拠出することが、運用上ベストな選択となります。
企業型確定拠出年金に加入していて、自身でも追加拠出(マッチング制度)利用可能であれば、そちらもあわせて最大限の金額を拠出することをお薦めいたします。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の利用資格に関して確認する
自営業の方や、勤めている会社の年金制度が厚生年金のみで、企業年金制度がない場合はiDeCo(個人型確定拠出年金)の利用を強くお薦めいたします。
企業年金制度のある会社員等と比較して、老後受け取れる年金が手薄になることが予想されるため、自助努力により老後資金の確保が必要になると思います。
少々もったいないなと感じるのは、「加入資格があるにもかかわらず、その事実を知らず、調べてさえいない。」場合です。
2017/1の法改正により、ほぼすべての現役世代がiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入できるようになりましたが、個人の状況によって利用できる金額に差があります。
マッチング制度利用の場合、上限額の設定がわかりづらいため、こちらも合わせてご確認ください。
iDeCoは、「アセットロケーション」で利用する
ここでいっている「アセットロケーション」は、リスクヘッジを目的としたアセットアロケーション(分散投資)ではなく、どのロケーション(場所、投資先)で、どのようなアセット(資産)を運用すべきか?という着眼点になります。
下記の記事を参照しました。
楽天証券
第75回 アセットアロケーションならぬアセットロケーションについて
iDeCo(個人型確定拠出年金)の節税メリットを最大限利用することを目的に、金融資産の投資をどの窓口で行うか?に関してお伝えしたいと思います。
まず、結論から言ってしまいます
長期運用(概ね6年以上):iDeCo(個人型確定拠出年金)
中期運用(5年以下) :NISA
○長期運用
長期投資を行うのであれば、長期間、一定金額の投資を行うことが重要です。
○複利効果
複利のメリットを享受することで、同じ金額(例として100万円)を10年間に分けて投資する場合と、
20年に分けて投資するのでは、結果数値に200%の差が出るというものです。
詳細は、以前ブログでご紹介した、
「10万円10年間より、5万円20年間が200%お得なわけ」をご参照ください。
○節税効果
・概念
仮に年収500万円であれば、20%税引き後の金額を投資に回すのではなく、20%税引き前の金額を投資に回しますので、その時点で20%ほど税金が少なくなります。
・具体例
上記の例を少々乱暴に適用します。
毎年10万円を10年間投資する場合、一般的な投資信託の場合、支払金額は合計100万円ですが、iDeCo(個人型確定拠出年金)利用の場合、支払金額は80万円で済みます。不足分の20%は国の思し召し(節税)で補填される構図となります。
○補足事項
iDECo(個人型確定拠出年金)のデメリットのひとつが、概ね60歳まで資産を引き出せないという点になりますが、長期投資前提であれば途中で引き出すことはそもそも考えないため、デメリットが打ち消されます
中期投資
中期運用を行うのであれば、バリュー投資や、自身の肌感覚(勤務先の業界など)が一般的でしょうか?
節税サラリーマンもPBR、1.0以下で、財務状況が優秀な企業の株式を保有していますが、どうにもこうにも株価が上がっていきません、やはり畑違いの業界は難しいなと思っている今日この頃です。
やはり、自身が勤務している業界で強い企業や、伸びそうな企業に投資したほうはよいのでは?と最近思っております。
前置きが長くなりましたが、中期で大きなリターンを得たい場合、NISA口座で取引すれば、売却時の収益が非課税になるので現状これ以外の選択肢はないかと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
投資に詳しくない方だと、NISAとiDeC0(個人型確定拠出年金)の違いは、ネットの記事にもあります。
しかしながら、それぞれの制度で、税金が免除になるポイントの違いや、投資期間が長期なのか、中期なのかで使い分けるという点がご参考になれば幸いです。