記事内に広告を含みます

つみたてNISAは、長期投資で低リスク、ミドルリターン

こんにちは、節税サラリーマンです。

節税サラリーマンは長期投資が好きです。
正確には、節税サラリーマンの性格では、
短期投資ではなかなか儲けることが出来ません。
でも、長期投資では収益を上げることが出来ております。
今回、その内容を紹介させていただければと思います。

■短期で儲けられないのに、長期なら儲けられる理由

積立投資に限った場合ですが、
節税サラリーマンと同じように短期で儲けることができない方も
長期投資に切り替えるだけで儲けることが可能となります。

どうして?と思う方がいらっしゃると思います。
まずは、積立投資の成果を現すシンプルな式をご紹介いたします。

積立額 * 平均利回り * 積立期間

投資効果はこの3つの要素の掛け算で決まるため、
積立額が多く、平均利回りが高く、積立期間が長いほど、
大きな成果が期待できることになります。

各項目のポイントは次項以降でご紹介いたしますが、
先に結論を申しますと、「積立期間」が最も重要且つ、
自分でコントロール可能な要素です。

●積立額

積立投資は、自身の収入から生活資金、
短期で必要になる資金を抜いた残りの余剰資金で行うべきものです。
よって、自身の収入次第で積立可能額は異なります。
無理して増やしすぎると、日々の生活費の不足等で悪影響が出る可能性があります。

長期にわたって積立を行う場合、その時々の懐具合によって、
投資額を増やすことも、減らすことも可能になります。

●平均利回り

この項目は、自分の力でコントロールが出来ません。
相場は常に変動しますし、積立を始めたときに平均利回りが良くても、
5年後、10年後、20年後に下がる可能性があります。

また、どこの誰が運用していて、
その方の過去の成績を公開することもありませんので、
ファンドマージャの運用の上手い、下手を事前に見分けることは不可能です。

さらに、過去の運用成績はあくまでも過去の実績に過ぎず、
未来の見通し(フォーキャスト)を示しているわけではありません。
過去の実績と、将来の予測は、一見関連性がありそうに見えますが、
そのような事実はほぼないと考えたほうが無難です。

結局のところ、長期投資になればなるほど、利回りは平均化されます。

1点補足させていただくと、平均利回りは自分の力ではコントロール不可ですが、
平均利回りのマイナスに作用するコストは自分でコントロール可能です。

●積立期間

3つの中で最も自由に設定できるのが、時間(積立期間)となります。
時間は、資産を増やすための重要な養分です。
といいますのも、運用資金には複利で利息がつきますので、
運用期間が長くなるほど利息率が大きくなります。

例①:毎年10万円投資して、平均利回り10%、10年間投資した場合

出資元本:100万円
評価額:約159万円

例②:毎年5万円投資して、平均利回り10%、20年間投資した場合

出資元本:100万円
評価額:約315万円

となります。

同じ元本を投資しても、投資期間が違うだけで成果に大きな違いが出ます。
詳細な数字を確認したい方は、過去の記事をご参照ください。

長期投資は、複利で儲けてお金持ちになる、たったひとつコツ

■長期投資のリスクはどこに?

リスクと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、
以下のような内容ではないでしょうか?

●一般的なリスクのイメージ

節税サラリーマンの勤務先では、新規事業など、何かしらを起案して、
経営層に承認を得る場合、リスク分析をやらされます。
ここでいうリスクは「危険」、「事故発生確率」、「損してしまう」等をさしています。

競合がどこで、製品の性能と、企業のバリュー(価値)、
取り組むに当たって価格面で不利がないかなどを
4分割した表に、コメント共にマッピングします。
全く意味がないなぁと思いながら資料を作ります。

なぜ意味がないかですが、
私が作るリスク分析資料が正しいかどうかの検証もしませんし、
現時点での分析でしかなく、未来はまったく考慮されておりません、
許可が下りると最低3年は実行する起案なのに、
それでも良いのかなぁ。。と思いながら作成します。

もろもろの資料をそろえ経営層に説明する場では、
あらかた説明が終わった後、「リスクはあるのか?」と問われ、
「・・・・・ですので、リスクはゼロではありませんが、非常に少ないです」
で締めると社内承認となります。

●投資におけるリスクとは

投資にはリスクがつきものです。
短期も、長期も、積立も、投資と名のつくものすべてに共通しています。

しかしながら、投資の世界でのリスクは意味合いが少々異なります。
投資、金融などの世界でのリスクは、「不確実性」を指します。

例として、金利0.1%の1年満期定期預金は、
銀行がつぶれない限り1年後には1%の金利を確実に受け取れます、
不確実な要素がないため、リスクがない(正確にはほぼない)と言えます。

他方、3%で運用されている投資信託が、1年後に3%の利益が出るとは限りません。
マイナスになる可能性もありますし、5%に増える可能性もあります。
このように不確実な要素が多いことを、リスクが大きいと表現します。

資産や運用益が減る可能性だけではなく、
殖える可能性も含まれていることがポイントです。

この視点で長期投資をみますと、1年後の成果すら不確実ですので、
5年後、10年後、20年後のリスクはさらに増えます。
大きく増える可能性もありますし、大きく減る可能性もあります。

対策が必要なのは、大きく減る場合ですので、
大量のお金を1つの投資対象で運用するのではなく、
複数に分散するといった方法です。
一般的には長期投資は分散投資とセットで考えることが重要です。

●リスクの中身

ひとくちにリスクといっても、その種類はさまざまです。
どのリスクを抑えるかによって対策方法も変わります。
そのため、どのリスクを優先的に対策するかを考えることが大切です。

●まずは現状把握

優先順位を決めるにあたり、現在の資産保有状況を確認しましょう。
例えば、資産の大半を現金(日本円)で保有している人は、
インフレや円安となったときに大きなダメージを受けるので、
この2つを優先的に対策したほうが良いです。

対策ポイントは景気や相場が変動したときに、
現金と逆に動く商品を持つことです。

市場がインフレ傾向に動くと現金の価値は下がりますが、
株式や不動産などの価値は上がります。
この分野の投資商品を増やすことで、
保有する資産全体の価値が変わりづらくなります。

円安についても同様です。ドル・円のレートが10円円安になるということは、
ドルが10円高くなることですから、
あらかじめドルや、ドル建ての株・債券などを一定量保有しておくことで、
資産全体の価値を確保できます。

逆に現金の割合が少なく、株式や投資信託などが多い場合には、
価格変動リスクを優先的に対策する必要があります。

この場合のリスク対策としては、長期投資を前提として、
急落・急騰といった一時的な価格変動を抑えるため、
積立投資によって購入のタイミングを分けることが考えられます。

■長期投資のコストに関する考え方

※こちらの項目では、長期投資に関する一般的な事項を述べております。
つみたてNISAでは一部該当しない内容もあります。
該当項目に関しては、タイトルに(つみたてNISA対象外)と
追記いたしますので、読み飛ばしていただければと思います。

●販売手数料に関して(つみたてNISA対象外)

※つみたてNISAでは、販売手数料0円となりますので、
つみたてNISAのみ検討の方は、こちらの項目は読み飛ばしていただければと思います。

短期投資と、長期投資のコストを比べる場合、
売買回数が同じだった場合は、長期投資のほうが有利といえます。

例えば、販売手数料1%の投資信託を、1年後に売却したときの販売手数料は1%ですが、
そのまま売却せずに10年保有し続けると、1年あたりの手数料負担は0.1%となります。

となりますと、比較的まとまったお金を長期投資するのであれば、
販売手数料が多少高くてもあまり気にする必要はありません。

では、積立投資のように保有年数に比例して
購入回数が増えるケースではどうなるでしょうか?
購入回数が増えるほど、手数料の負担額も積み重なっていくので、
積立投資では販売手数料が安い、または無料の商品を選ぶことが重要です。

●信託報酬に関して

比較対象がないため、シンプルにお伝えすると、安いほうが良いです。

信託報酬の負担率(%)は、長期・短期に関係なく同じです。
しかしながら、負担額は保有期間に比例して増えます。
そのため、信託報酬負担率の高い商品を選んでしまうと、
そこから長い期間にわたって高いコストを払い続けることになってしまいます。

■大きく相場が下落した場合

相場は時々、大きく動きます。

2008年:リーマンショック

2010年:欧州ソブリン危機(ギリシャ危機)

2011年:東日本大震災

2016年:チャイナショック、イギリスのEU離脱国民投票

などなど、代表的な暴落例だけでもこれだけあります。

この暴落した点だけに注目すると、投資による損失を心配する人もいるでしょう。
過度に不安を感じると、保有している金融商品を
安値のうちに売却してしまうかもしれません。

では、このような暴落後、株価はどのように動いているのでしょう?

リーマンショック時には、日経平均株価が、13,000円台から7,000円台まで急落しました。
しかし、2013年には13,000円を回復し、2017年10月現在は20,000円前後で推移しています。

つまり、リーマンショック時から数えて5年程度の長期投資をしている人にとっては、
暴落の影響はなかったといえます。
積立投資を継続していたのであれば、暴落から5年間はそれまでの平均価格よりも安く、
株や投資信託が変えたことになる訳です。

相場が動く要因となる景気は、好況と不況を繰り返しながら循環しています。
景気と連動する株価、投資信託の基準価額も、同様に上下動を繰り返します。

そのため、長期投資を前提として、淡々と資産を増やしていくことが、
短期的な急落で損をする可能性を抑えるために
非常に有効な手段となる訳です。

■売りたいと思った時

相場は大きく下落することがある一方、大きく上昇することもあります。

最近の例ですと、2013年からの国内株の上昇があげられます。
政権交代前に1万円を割っていた日経平均株価は、
その後2年間でほぼ2倍を達成しました。

単純に考えると、この時期に日本株や国内株の株式投資信託を購入・保有したとすれば、
資産価値が倍増したことになります。

このような状況になると、保有資産を売りたいと考える人も増えます

人の気持ちは不思議なもので、暴落時には恐怖心が働いて売りたくなりますが、
暴騰時にも「今がピークではないか?」、
「せっかくの利益が減るかもしれない」という気持ちが働き、
やはり売りたくなるものです。

そう思ってしまう理由は、価格が動く投資商品よりも、
動かない現金のほうを信頼しているからになります。
しかしながら、そのように思ってしまった場合、
現金はインフレの影響を受けるという点を思い出してください。

保有している投資資産の価値は、
明日以降下がるかもしれませんし、上がるかもしれません。
確率的には50%ずつでしょう。

この視点で考えると、投資商品は、下落時にも買いですし、上昇時にも買いと言えます。
それを具体的な手法に落とし込んだのが長期投資です。

一方、現金の価値はインフレが続く限り、ほぼ確実に下落します。
価値が下落する可能性はほぼ100%です、

通貨に関しては絶対的な価値観を持ってしまうことは仕方ないかもしれません。
小学生の頃に読んだ本では、「記憶喪失になっても通貨は忘れない」との記述もありました。
人間に刷り込まれた絶対的な価値観なのでしょう。

しかしながら、通貨も国家が発行していることは間違いありません。
通貨に関しては、過去記事で詳細に記載しておりますので、
ご興味ありましたらご覧ください。

iDeCo-資産運用の基礎①通貨とはなんだ

■投資資産が増えたら、はじめて「分散」を考えましょう

つみたてNISAの投資信託で積立投資が順調に進んでいくほど、
インフレや円安の影響を受けにくくなります。

一方で、同じ商品を継続して買っていくと、
その商品が値下がりした時の影響が大きくなってしまいます。
たとえば、株式型投資信託の割合が大きくなるほど、
株価が下落したときに資産価値も大きく減ってしまいます。

このリスクを抑えるためには、
定期的に積立投資する商品を見直し、変更する必要があります。

一般的な長期投資を薦めているサイト、書籍等では、
はじめから「分散投資」を薦めている場合もありますが、

一定金額以上の資産がない限り、
分散投資は不要と節税サラリーマンは考えます。
資産を分散してしまうことで、
資産の成長速度が遅くなってしまう可能性が高いことが原因です。

仮に10万円しか投資資金がなかったとしたら、
10%程度の上昇、下降リスクは許容してもよいのではないでしょうか?
損をするとしても1万円程度です。

しかしながら、資産が100万円となりますと、
10%の上昇、下降リスクは許容できないですよね。
10万円は節税サラリーマンのお小遣い数か月分です。

●分散投資の手法例

たとえば、今年は株式に投資する投資信託を買う、
来年は債券に投資する投資信託を買うといった方針を立てて、
保有する商品の種類を多様化していくということです。

この場合も、景気や相場が変化してきたときに
逆の値動きをする商品を選ぶことがポイントとなります。

例えば、株価と債券価格は基本的に反対に動く傾向があります。
株価が上がると債券価格は下がり、
株価が下がると債券価格が上がるということです。

そのため、株式への投信割合が増えた場合は、
債券への投資を増やすことがリスク対策になります。

ただ、最近の傾向ではありますが、
世界的に現金が大量に余っていることと、
景気減速懸念から長期金利が低迷しております。
債券市場は長期金利と連動して成長する資産になりますので、
リスク対策の投資先としては有用ですが、
成長性を考えるとお薦めしづらい商品となります。

●資産バランス見直しは自分ルールで

積立投資をする商品の見直し、変更する場合には、
その前提として、自分にとって理想的な投資商品の組み合わせと
配分を決めておく必要があります。

たとえば、

①現金と株式を半分ずつに分ける

②現金、株式、債券を1/3ずつに分ける

といったバランスを決めます。

そのうえで、少ない分野、足りない部分の商品を選び、
積み立てていくのが積立投資の基本的な考え方です。
この組み合わせと配分のことをポートフォリオといいます。

 

理想的なポートフォリオは、
年齢や生活環境、ライフステージ、家族構成によって変わります。
大枠の話をしますと、自動車や家といった大きな買い物をする予定がないのであれば、
現金の割合は少なくてよいかもしれません。
しかしながら、住宅ローンを抱えている場合や、
子供の教育費がかかる時期は現金の割合を多めにしておく方がよいと思います。

ライフプランナーやファイナンシャルプランナーという肩書を持った、
生命保険販売を目的としたセールスマンの提示するポートフォリオが、
自分にとって正解かどうかはわかりませんし、
誤ったポートフォリオを提示したセールスマンが
責任を取ってくれることはありませんので、
ポートフォリオは自分で決める必要があります。

●変更する時期と、タイミング

最も一般的な手法として、半年や、1年といった時期を決めて定期的に配分を見直す方法があります。
相場は常に変わるので、1年くらいすると株価が上がるなどして配分が崩れることがあります。
その際には、値上がりした商品を売って、値下がりした商品を買うという形でバランスを調整します。

この手法の優れているところは、
値上がりした商品を売ることで値下がりリスクを下げ、
値下がりした商品を買うことで、値上がりした場合の評価増が期待できる点です。

また、時期ではなく、保有資産の上昇率や割合でみる方法もあります。
たとえば、株式全体の価格が20%上がったら値上がり分を売却して、
元々決めていた比率に調整するといった方法です。これをリバランスといいます。
こまめにポートフォリオを調整する場合、こちらの方法を試しましょう。

●切り替えの結果、損することもあります。

積み立てる商品の切り替えは、運用の効率化につながるわけではありません。
短期的な利益よりも、長期にわたるリスク対策に主眼を置いているため、
下記のような状況に陥ることもあります。

たとえば、株価が十分に情報したと判断し、
株式に投資する投資信託を、債券に投資する投資信託に切り替えたあとで、
株価がさらに上昇することがあります。

反対に、債券に投資する投資信託を売却して
株式を増やすと決めた後で、株価が下落し、低迷することもあります。

相場の動きを完璧に読める人はいませんので、
これらの状況になってしまったら、仕方ないとあきらめましょう。

 

ここでお伝えしたいのは、相場を読もうとすることよりも、
自分が理想とするポートフォリオに近づけることが大事であるという点です。

仮に株式と債券を1:1にすると決めて運用していたところ、
現在のポートフォリオが2:1になっているとすれば、
株式から債券に切り替えて、比率を元に戻すのが正しい選択です。
そのあとで株式が上昇した場合に、利益を取り損ねたと感じるかもしれません。

しかしながら、切り替えていなければ、株式の比率が更に高くなり、
リスクも大きくなっていたともいえます。
長期投資では、瞬間的な利益を得ることよりも、リスクを抑えて安定的に運用することが重要です。

そのためにも、「株式と債券を1:1にする」、「株式が60%を超えたらリバランスする」などの
自分で決めた見直しルールを徹底することが大切になります。

●切り替えでの損を軽減するには

切り替えを行ったことで、利益を取り損ねたと感じてしまう方には、
数回に分けて切り替えを行うことをお薦めいたします。

仮に株式の比率が上がりすぎてしまい、
自分で決めたポートフォリオへのリバランスを行う場合、
一度にすべてを解約するのではなく、3回程度に分けて売却していくのです。

この際に一度にすべて売却してしまうと、
そのあとで株価が上昇したときに運用効率が低下し、
「解約は失敗だった」という心理的なダメージを受けることがあるはずです。

そこで、今月は1/3のみ解約して債券タイプに切り替える、
翌月にも1/3解約するといった具合に様子を見ながら
複数回に分けて切り替えを行います。

すると、株式タイプを減らして理想のポートフォリオに近づけるという
本来の目的を達成できるとともに、株式が上昇した場合のメリットを得ることが出来ます。

■まとめ

短期投資にも長期投資にも、それぞれ良い点と悪い点があるものです。
また、投資する人の性格によって短期向き、長期向きがあると思います。
長く投資を続けていくには、ストレスがないスタイルを選ぶことが大切です。

ポイントは、成果を気長に待てるかどうかです。
短期的に大幅な値上げがあった場合に、どうしても現金化したいとの欲求が湧いてきます。

そのような場合にも、「まだいいや」と思える精神的な余裕のある人は、
長期投資向きといえるでしょう。
日本人の国民性という観点でいうと、長期投資と相性が良いといえます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です