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ドルコスト平均法のリスク|4人の経済評論家の意見を比較してみた

こんにちは、節税サラリーマンです。

テレビ、雑誌でよく見かける著名な経済評論家が「ドルコスト平均法」は、リスクヘッジにならないとの主張をしている記事を時々見かけます。

確かに、「ドルコスト平均法」が万能とは言いませんが、ベターな選択肢であることは間違いないと思っています。

今回、そのような経済評論家の主張を引用しつつ、節税サラリーマンが考える「ドルコスト平均法」に関する考え方を書かせていただきます。

※ご案内
今回の記事作成にあたっては、記憶しているテレビ番組の内容、
WEB記事を参照しており、引用元は記事の最後にまとめております。

また著名な経済評論家とは以下の方たちを想定しております。
表記はアイウエオ順、順番に意図はありません。

  • 勝間和代さん
  • 萩原博子さん
  • 森永卓郎さん
  • 山崎元さん

ドルコスト平均法とは?

言葉の意味

ドル・コスト平均法は「Dollar-Cost Averaging」を日本語訳したものです。
この投資手法を日本に輸入した際に「ドルコスト平均法」という名前にしたのでしょう。

ここで言う、「Dollar」にはお金、一定の金額という意味もありますので、本来の意味からいうと、「お金とコストを平均化する」投資手法を、「ドルコスト平均法(Dollar-Cost Averaging)」と呼んでいる訳です。

通貨がドルではない国々の例

英国

「Pound Cost Averaging」と呼んでいるようです。

英国を除くユーロ圏

「EURO Cost Averaging」と呼んでいるようです。

日本

こちらに則れば、「円コスト平均法」のネーミングが一番しっくりきますが、円は「お金」という意味を持っていません。

お金の意味を含む通貨であれば、銭(せん、ぜに)が該当しますが、「銭コスト平均法」だと、なんだかな~と思ってしまいます。

また、複式簿記を輸入した際の日本語訳で少々混乱した経緯があったことから、あえて詳細な日本語訳を避けたのかもしれませんね。

複式簿記の輸入の話は面白いので、機会があれば書かせていただきます。

数値シミュレーション

「ドル・コスト平均法」は特定の株や投資信託を買う際に、定期的に一定額(毎月1万円など)を拠出して買って行く方法です。毎回、一定金額分を買うことにより、高値のときは少なく買い、安値のときは多く買うことができます。

 

ドル・コスト平均法_グラフ

節税サラリーマンが、他人にこの説明をする場合、数字を見せて、その理由を考えてもらう方が、理解が早いという経験から、今回もそちらに沿ってご説明いたします。

想定例

A株式(1月時点での株価100円、売買単位1株)を買うにあたり、下記の場合をシミュレーションしてみます。

①【ドルコスト平均法】毎月1万円拠出する

毎月1万円、1年間投資した場合

②毎月100株ずつ買う

毎月100株を買うのに必要な資金を拠出した場合

結果

①の方が、結果的に安く株式を購入できました。

以下のとおりとなります。

 

ドル・コスト平均法_結果

①【ドル・コス平均法】の場合、1年間の投資の結果、119,600円を拠出して、1,164株を取得できました。

1株あたりの平均購入単価は102.75円です。

②の場合、1年間の投資の結果、124,000円を拠出して、1,200株を取得できました。

1株あたりの平均購入単価は103,33円です。

補足

今回、比較的値上がり傾向を想定してシミュレーションしました。値下がり傾向の場合、値動きが少ない場合の結果に関して、気になる方は数字を入れ替えてシミュレーションすることをお薦めいたします。

「ドルコスト平均法」の拡大解釈

上記にてご説明のとおり、「ドル・コスト平均法」は、投資するお金と、購入コストを平均化する投資手法ですので、投資を行う上でのリスクヘッジの方法であることは間違いありません。

※ここで言っているリスクは、直接的には投資商品を期待した価格で買えないリスクになります。

そして、期待した金額で買えないと、リターンにも影響するということを言っています。

「ドルコスト平均法」にリスクがあるという意見

不思議な印象を受けるのですが、「ドル・コスト平均法」にマイナス意見を持っていらっしゃる方は、皆さんそろって下記のような主張をされます。

・「ドル・コスト平均法」の収益試算で、参考指標として日経平均、TOPIXを持ち出す。

・投機的なコモディティ市場(金など)、株式投資信託より高リスクな不動産投資信託(REIT)を投資先と想定する。

・販売手数料の高さを引き合いに出すが、iDeCo(個人型確定拠出年金)、つみたてNISAなどの解決策は提示しない。

・投資方法としては、有利ではない。(リターンが少ない)

これらの意見に関しては、「ドル・コスト平均法」にそこまで期待することが不思議でたまらないです。

「ドルコスト平均法」投資実践

節税サラリーマンは、「ドル・コスト平均法」を以下のケースで利用しています。

①iDeCo(個人型確定拠出年金)で、先進国株式インデックスファンドへ投資を約7年間継続しており、約240万の投資に対して、約440万の評価額を得ております。

iDeCo-40代評価額推移|節税サラリーマンの資産変動

②iDeCo(個人型確定拠出年金)で口座移管を行った結果、元本確保型の定期預金へ約450万の資金があります。こちらを一括で先進国株式インデックスファンドへスイッチングした場合、リスクが高いと判断し、「ドルコスト平均法」的な手法でスイッチングを行っております。

iDeCo-SBI証券への資産移行も値上がり逃し気分満載

③2018年以降、嫁さん名義で「つみたてNISA」始める予定です

つみたてNISA|嫁さん名義で、毎月3万円から始めます

注意すべき点

「ドルコスト平均法」で投資する場合、以下の状況は資産がマイナスになる可能性があります。また、回避する投資方法に関してもご案内いたします。

・長期値下がり、または乱高下している

⇒長期で見れば安定成長している先進国株式インデックスファンドへの投資をお薦めいたします。

・収益以上に手数料が高い。銀行窓口等で販売される投資信託は、驚くほど手数料が高いです。

⇒つみたてNISAでの投資をお薦めいたします。金融庁の指導により低い手数料(信託報酬)、販売手数料無料(ノーロード)のみが投資先として選定されています。

「ドルコスト平均法」に関する、評論家の考え方

皆さん意見を一覧でまとめると、下記のとおりになります。

 

ドルコスト平均法_比較表

勝間和代さん、森永卓郎さんは、ご自身の投資スタンスと、ドル・コスト平均法に関してメディアで意見を述べられておりますので、その内容に関してご説明いたします。

萩原博子さん、山崎元さんは、投資方法を推奨する立場で意見を述べられております。

評論家がご自身で投資する場合

勝間和代さん

2015/6/20 テレビ番組「サタデープラス」へ出演され、「ドル・コスト平均法による投資信託、長期投資」(※1)を推奨されています。また、2016/2/20にも出演(こちら節税サラリーマンも拝見しました。)され、同じような説明をされております。

毎月最も多くの出金先は、「投資信託への投資、ドル・コスト平均法」

ちなみに、

2番目は食費、ゴルフ、学費、仕送りなど、

3番目は光熱費、携帯電話

4番目は洋服

5番目は交際費そのことです。

勝間和代さんは、自身の投資として、「ドル・コスト平均法」を行い、その上で推奨されております。その理由としては、1年などの短期では損をする可能性があるが、5年、10年続けていれば損することはほぼ無いとの意見でした。

とはいえ、普通預金に現金を残さない主義のようで、収入の4割を投資信託の購入にあて、現金が足りなくなったら投資信託を取り崩すという運用をされているようです。

 

森永卓郎さん

2016/2/20 テレビ番組「サタデープラス」に勝間和代さんと共に出演されていました。その際に、ご自身でも言っておられましたが、イチかバチかの勝負で投資(投機)をすることがお好きなようです。

まず、普通預金で動かせるお金を貯める。

次に、その資金で大量の株を買う。

投資手法としては、値下がり切ったところで買って、値上がったところで売るスタイルのようです。信用取引を行っているかはわかりませんが、いわゆるカラ売りは行わないようですね。

この森永卓郎さんが投資資金をためる、「ケチケチ方法」は非常に参考になりますので、一度書籍をご覧いただくことをお薦めいたします。

個人的には、「ふるさとの納税」の2,000円の手数料をケチる方法が面白いなぁと思います。

 

「ふるさと納税」に関してご説明した過去記事はこちら

ふるさと納税|急げ!ふるさと納税-ファイナルラップへ突入!

また、森永卓郎さんは「がっちりマンデー!!」にもレギュラー出演されており、今後注目したほうがよい企業や、業種などを自身の考えと共に毎週ご披露されています。

この紹介内容に時々大化けする企業が混じっていることはつとに有名ですし、年収300万円台時代の到来を予測した「年収300万円時代を生き抜く経済学」を2005年に出版しました。

節税サラリーマンは当時「年収300万円台?そんなことねーだろ」と思っておりましたが、2017年現在、年収300万円台は一般的な状況となっております。

 

評論家が投資方法を紹介する場合

山崎元さん

おそらく掲載するメディア側の問題と思いますが、色々誤解を生みやすい文章がWebに残っております。

上記の表のとおり、節税サラリーマンが受けた印象は、「ドル・コスト平均法」関しては中立~肯定のスタンスを持っていると思います。

とある記事(※2)から一文を抜粋すると、以下になります。

・投資方法としては決して有利だといえる代物ではない。

・ドル・コスト平均法で買ったからといって、リスクが低減される効果はない。

しかしながら、記事全体を読むと、「ドルコスト平均法」は万能ではないという点を、プラス面、マイナス面含めて説明されております。

また、運用で損失が出たときに、「ドルコスト平均法」であれば、「仕方なかった」と自分への言い訳効果がある点、説明されております。(※3)

特に、投資初心者に関しては、つみたてNISAでの投資学習を薦めています。(※4)

萩原博子さん

刺激的な発言が多く、文章にすると冗長になってミスリードを生じやすいので、コメントされている内容を抜粋して記載いたします。また、「⇒」以下で、節税サラリーマンのコメント記載いたします。

・つみたてNISAは手数料を取られるだけ(※5)

⇒従来のNISAと勘違い?つみたてNISAはノーロードかつ、低信託報酬。

・デフレ下で、金融機関の社員が住宅ローンを抱えている場合は繰り上げ返済などで早く完済しようとしているのではないでしょうか。(※5)

⇒デフレとインフレを勘違い?

・そもそも投資は競馬や競輪と同じギャンブル(※5)
・インデックス投資を否定、個別株を推奨(※6)

引用一覧

※1 http://www.katsumaweb.com/news.php?id=2219

※2 https://www.k-zone.co.jp/study/2013/10/post-65.html

※3 https://media.rakuten-sec.net/articles/-/2812

※4 http://diamond.jp/articles/-/139498

※5 http://biz-journal.jp/2017/11/post_21191.html

※6 書籍「投資なんか、おやめなさい」(新潮新書) 萩原博子著

まとめ

いかがだったでしょうか?

節税サラリーマンが個別株へ投資を行っていた時期は、毎日1~2時間程度、株式銘柄選定に時間を割いておりました。そうすると8割程度の確率で利益を得ることが出来ておりました。

でも、いつの間にかその選定作業が面倒になってきて、適当な銘柄に投資し、ターゲットとしていた株価に達してまだまだ上がると思って売らない、といったことを行うようになります。そうなると、もう失敗だらけになります。

そんな私が行き着いたのが、先進国株式インデックスファンドへの、「ドルコスト平均法」での投資になります。

「ドルコスト平均法」のポイントを最後にまとめたいと思います。

・同じ投資金額であったとしても、結果的に多くの投資商品を購入できる。(平均購入単価が安くなる)

・投資開始時点で投資する予定資金のすべてを保有している場合、「ドルコスト平均法」で出資するまで資金運用機会を喪失している。

・投資先としては、長期安定的成長が期待できる先進国株式インデックスファンドが最適。

以上です。皆さんの参考になれば幸いです。

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